【お客様のオーダースーツ】SMITH WOOLLENS (スミスウールンズ) ボタニー

こんにちは。姫路のオーダースーツ店EGRETの鳥形でございます。
ついに、今年もアレの時期が来てしまいました。。。
昼頃から鼻がむずむず、目がしょぱしょぱ。
はい、、、花粉症です。
気温が上がってきたので、そろそろ花粉が飛ぶぞと覚悟しておりましたが思ったよりも早く来てしまいました。
中学校からの歴20年ベテラン花粉症マンの私ですが、慣れることはありません。鼻水、くしゃみが止まらないので集中力が著しく下がります。
今日の生産性を返してほしい。。。反省して、明日から花粉症の薬を飲んできます。
同士であるベテラン花粉症マンの方、お勧めの薬や対処法があれば是非教えてくださいね。すぐに買いにいきます(笑)
SMITH WOOLLENS (スミスウールンズ) ボタニーウールのスーツ
さて、本日は日曜日にご来店いただいたお客様のオーダースーツのご紹介。英国最大の服地マーチャント、ハリソンズグループのスミスウールンズより、BOTANY(ボタニー) です。
スミスウールンズといえば先日書いたブログ、オリジナル・ソラーロが有名ですが、ビジネス使いできるスーティングも非常に定評があります。
このボタニーはウールの名産地、オーストラリアの港が由来となったメリノウール最高種と言われるボタニーウールを使用しています。
目付380~410gという非常にしっかりとした生地感です。トラディショナルな色柄がラインナップされている関係で、小さい面積の生地見本だけみるとつまらないと感じるかもしれません。しかしご安心ください。
ボタニーウールは着込むごとに増していく風合いが一番の特徴。身体に馴染んでいくという表現が正しいのかもしれませんが、古き良き英国らしさを体感できる生地です (英国バーバリーなどと同じ考えだと思います。親から子へ、子から孫へと長く愛そうという英国の想いが見えます) 。
素晴らしい仕立てと、素晴らしいディティール
神は細部に宿るというように、仕立て方法はもとより、ディティールにもたっぷりとこだわっていただいたスーツになりました。
スーツを縁取るピックステッチはフロント部分だけでなく、フルステッチ (ダーツ、袖、後身頃と隅々まで打たせていただきました) 。見返しと台場部分がつながった本台場仕立てで、ラペル裏にはフラワーループといって、フラワーホールに花を挿してもズレない仕様にしています。これはヨーロッパの貴族がプロポーズをして、OKであれば花束の中からの一輪をこのホールに挿すという名残からきたといわれています。
これら全てお客様がスーツを作られる際には必ず取り入れられているディティールです (すばらしいこだわり!) 。
こだわりが人を幸せにする。
私はそう思っています。
そこに明確な差があると感じるからこそ、人はこだわりを持ちます。今回は服ですが、そのこだわった服を着ている時、人はとても満足感が得ることができます。
いつもよりも背筋が伸びたり、さらなる自信を得られたりetc...。
たかが洋服、ではなくこだわりを身に着けることに意味があるのだと思います。
こだわりを身に付けるのは良いものです。
...話がそれました。
こだわりの続きですが、ラペルのフラワーホール (ボタンホール) はミシンではなく、手縫いで仕上げています。手縫いのボタンホールはミシンのそれよりもふっくらとした立体感があり表情が生まれるクラフトマンシップあふれるディティールになります。
柔らかな仕立てに合わせた、柔らかな袖付けとバルカポケット。ゆき綿 (中の副資材) も排したマニカカミーチャというシャツと同様の袖付け方法をとっていますので、より体の丸みに沿わせたシルエットになります。カッチリしたスーツが苦手という方にお勧めの仕様です。
こだわりのオーダースーツ。お客様にも気に入っていただけ、その場で夏用スーツもオーダーいただきました。これも先日ご紹介している春夏のロロピアーナ。次回作も素晴らしいものをお作り致しますので楽しみにお待ちください。
K様、この度はご利用くださりありがとうございます。微調整分、仕上がり次第ご連絡させていただきますね。今後ともよろしくお願いいたします。
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