【鳥形の私物】同色異素材使いのオーダーシューズ ~BOX CALF×DAUPHIN~

昨日まで開催しておりましたオーダーシューズフェア。ご来店くださいました皆さま、誠にありがとうございました。
一部お時間が重なりご不便をおかけした点、あらためてお詫び申し上げます。靴の制作には 4〜5 カ月ほど頂戴いたしますが、どうぞ仕上がりを楽しみにお待ちいただければ幸いです。
本日は、今回のフェアにあわせて4月に私がオーダーしていた一足をご紹介します。スーツの印象を損なわず、さりげなく個性を添える“同色異素材”の一例です
BOX CALF×DAUPHIN
手持ちの茶の“同色異素材”モデルを、今回は黒で組み直しました。
メインは艶の美しいボックスカーフ。そこに、細かなシボが上品な DAUPHIN (ドーフィン) を部分使い。色は黒で統一しつつ、質感の変化で奥行きを出しています。履くと DAUPHIN 部分はパンツの裾でほどよく隠れ、“よく見ると違う”くらいのさじ加減。狙い通りのさりげなさです。
同色異素材の良さは、装いの“きちんと感”を崩さずに、質感だけで表情を変えられること。ネイビーやグレーのスーツに合わせても、過度に主張せず、しかし確かなこだわりを作り上げられます。
EGRET のオーダーシューズは、日本人の足に合いやすい設計をベースにしています。
踵のカップ形状と丸みによって、ホールド感を上げ踵の抜けを防ぎ歩きやすさ向上につながります。土踏まず部分の美しくカーブを描くくびれは美観とフィット感を兼ねています。
さらに縦 (長さ) と横 (ウィズ) を個別に合わせていき、左右差への細かな対応しています。
アウトソールは私物では定番のドイツ製。つま先はスチールで補強しました。歩行時の摩耗を抑え、長くきれいなプロポーションを保ちやすくなります。
フェア期間中、この革の組み合わせと同デザインでご依頼くださったお客様もいらっしゃり、価値観を共有できたことに嬉しさひとしおでした。
“スーツの完成度”は、足元で仕上がります
スーツの印象は、最後に靴が整えてくれます。 生地の艶や色調、場面に応じたフォーマル度に合わせて、革の種類や表現 (ボックスカーフ、グレイン、スエードなど) を選ぶと、装い全体の説得力が一段上がります。ベルトやバッグとのトーン合わせもご提案できますので、ぜひお気軽にご相談ください。
フェアは終了しましたが、オーダーシューズは常時承っております。
スーツと足元を同じ解像度で整えることは、EGRETの得意分野でございます。装いを、靴まで含めて丁寧にお手伝いします。
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