【2021-22年】成人式のオーダースーツ選び・色や生地選びをプロが徹底解説!
“成人式”は一生に一度の晴れの舞台であり、人生の節目でもある特別なイベントです。
男性であれば、成人式で初めてちゃんとしたスーツを着るという方も多いと思います。
しかし、こんな疑問が湧いてこなかったでしょうか?
『どういうスーツを選べば良いの?生地の色やサイズ感はどうしよう?』
『ネクタイや靴、シャツはどれを選ぼうか・・・』
『スタイリング方法や着こなし方のポイントが分からない』
『そもそもスーツが似合わない』 等々...
全ては『格好良くスーツを着こなしたい』という想いから生まれます。
姫路のオーダースーツ店EGRETは、これらの悩みや疑問を解決いたします。周りから一目置かれるような、パリッとしたお洒落なスーツを身に纏い、大人の第一歩を踏み出していけるよう、本ブログにまとめましたので是非最後までご覧ください。
目次
・成人式のスーツの生地の選び方・ブランド
・サイズやこだわりを追求するならオーダースーツ
・着こなし方について
・長く愛用できるスーツ
成人式のスーツの生地の選び方
スーツ選びは“想い”が大切。
成人式のスーツを選ぶうえで大切になってくるポイントが、“成人式でどういうスーツを着たいか?”であり、大きく二つの傾向に分かれます。
①成人式後も、就職活動やその後のビジネスでも着れる落ち着いたスーツ。
②華やかで個性のある色柄で、成人式に映える唯一無二のスーツ。
①その後のビジネスでお使いいただく場合であれば、色はネイビー (濃紺) かグレーが主要な選択肢になります。
フォーマル度は色の濃さに表れるので、明るい色を選ばず極力暗い色を選んだほうが無難です。柄も織り柄程度に抑えて落ち着かせ、基本は無地をお選びいただくとその後の就職活動やビジネスシーンにおいても使いやすくなります。
一番人気はネイビーで、爽やかさと誠実さが伝わります。スーツの基本となる色味です。
過去、黒のスーツが人気だったころもありましたが、“世界的に黒がビジネスで使われない色”である事が認知をされてきていて、選ばれる方が少なくなってきました。
グレーは、落ち着きと知的なイメージが出て、大人なスーツスタイルを演出できます。就職活動には向かない色ですが、ビジネスにおいての基本色になります。
就職活動で使う場合のスーツ生地
色だけでなく、生地選びも大切です。
“就職活動”で使用する場合、着用頻度が高くなる事を想定して耐久性も考慮して選ばなくてはいけません。
スーツの耐久性を上げるポイントは2つ。
・厚めの生地を選ぶ
・縦横双糸の生地を選ぶ
生地は“目付 (めつけ) ”という単位で重さがあらわされます。生地の場合、重さ≒厚さで数字が大きければ基本的に生地も厚くなります。
夏場の着用も考えると280~300g程度の生地が一番お勧めです。薄くなると涼しくはなりますが、その分耐久性が無くなります。生地が厚いと重くなると言いいますが、仕立ての良いスーツであればしっかりと首から肩にかけて重さが分散され軽くなります。
縦横双糸とは、生地を織る際に経糸を2本、横糸を2本使う方法です。イタリア生地の場合、横糸単糸 (1本) 使いである事が多く、糸が減る分耐久性が下がるので、過度な着用のスーツにはお勧めしません。就職活動用でお考えの場合、縦横双糸のしっかりと織られている物をお選びください。
オリジナリティを追求する場合のスーツ生地
華やかさ、色柄で個性を出したスーツを作る場合は、自分らしさにフォーカスして、似合う生地を見つけていきます。
一般的には、成人式で使った後はプライベートの華やかな場や結婚式の参列用に使用されます。ビジネス向けの物よりも毎日着用するわけではないので、細い糸を使った高級生地を使用される方が多いです。
・高級感のあるラグジュアリーなスーツ 【ゼニア】
高級感あのあるラグジュアリーさを求める方にお勧めの生地ブランドは、Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)です。生地の本場イタリアにおいて、No.1の知名度とブランド力を持ち、ゼニアの作る生地は、経営者の生地とも呼ばれる美しい光沢があり、溢れんばかりの高級感があります。
・一際目立つお洒落なスーツ 【アリストン】
ARISTON (アリストン) は一際個性を出したい方にお勧めの生地です。他ブランドにない奇抜な生地や、オリジナリティのあるお洒落な生地まで豊富なバリエーションがあります。多くの格闘家や有名ユーチューバーが好んで選ばれているのも、アリストンのオリジナリティを追求する姿勢からです。
サイズやこだわりを追求するならオーダースーツ
普通の生地・サイズ感のスーツで満足できない方にオーダースーツはお勧めです。
自分のなりたいイメージに合わせて、数千種類の生地の中から見つけていく事ができるのがオーダースーツ。襟やボタンといったデザインも自分好みにカスタマイズすることができます。
自分の体格・体型に合わせて作れるのもオーダーだからこそ。自分に似合うパンツのシルエット・ジャケットの絞り隅々まで調整することが可能です。よりこだわったサイズをお求めの方には“仮縫い”をして、サイズを突き詰めていく方法もあります。
着こなし方について
せっかく良いスーツを着ていても、着こなし方が残念だと全てが台無しになります。スーツとは“スタイル (トータルバランス) ”が大切。ここでは間違いやすい、3つのポイントをご紹介します。
アンボタンマナー
最も大きい着こなしの間違いはこの“アンボタンマナー”。ジャケットのフロントには通常2つボタンが付いていて、一番下のボタンは外しておくというマナーです。裾に向かってジャケットは斜めに歪曲していくので、一番下のボタンを閉じてしまうと不細工なシワが出る為です。
例外として、ダブルのスーツのように真っすぐ下についている物や、シングルジャケットであっても真っすぐ下にボタンが来て腰回りに影響のないボタン位置に設計された物は、下のボタンを留めても問題はありません。
重要なことは、本来留める設計ではなく“不細工なシワが寄る設計だから外しておく”という事です。
ダブルのスーツや3Pのベストで真っすぐ下にボタンがついている場合は留めても良いですし、外していても問題はないです。ダブルやベスト (特に5つボタンの物) は、アンボタンマナーの範囲外であり、好みの問題です。
靴とベルトの色
靴とベルトは、近い色や素材の物を合わせてください。バランスが悪くなるので、間違っても黒のベルトに明るいベージュの靴を合わせてはいけません。
スーツと靴・ベルトの明るさを合わせるのも基本です。暗い色のスーツに明るい色の靴は似合いません。
初めて革靴を買われる方にお勧めなのは、黒かダークブラウンの紐靴を選び、その後も活用しやすいようにしておくことをお勧めしています。
ネクタイの結び方
スーツは、シャツ・ネクタイとの調和が大切です。スーツを買われる際はシャツとネクタイの色合わせの事も考えておくと失敗しません。
また、ネクタイを結び際はちゃんとシャツを一番上のボタンも留めて、ネクタイと首との間にシャツが見えないよう締め上げてください。緩んだネクタイをしていいのは、不良映画の学生だけと相場が決まっています。
長く愛用できるスーツ
オーダースーツは基本的に太ったり、痩せたりしても直せるように縫い代という余白を多めに付けています。多くの20歳男性は環境の変化も大きく、これから体重も体型も変っていきます。
そんな時に、直せるスーツ・直してくれる店舗で無いと、せっかくの良いスーツが勿体無いです。
“良い物を長く使う”
洋服店の立場からすると、早く消耗した方が新しい服が売れて良いのだと思いますが、お客様の目線に立ってお直しをしながら長く使う、そんな洋服を求めているのではないかと思います。
かなり大幅に体型が変わると難しい場合もでてきますが (10kg程度) 、体型が変わられた際のお直しもしっかりとお受けして長くご愛用できるようEGRETではサポートしてまいります。
成人式のオーダースーツをお考えの方は是非一度お問い合わせください。その後も活躍する自分らしいスーツを作るお手伝いをさせていただきます。
【店舗情報】
・オーダースーツEGRET
〒670-0965 兵庫県姫路市東延末1-38 1F (姫路駅から徒歩7分)
TEL:079-240-6401
https://egret-suit.com/
スーツの小ネタの関連記事
- スーツの小ネタ
【生地の基礎知識】平織りと綾織りについて一考。どういう服を作りたいかで決めると楽しい。
オーダー品の魅力は、数多ある選択肢の中から着用されるシーンに合ったものをお作りいただけることにあります。 フルオーダーと同義であるビスポークが、対話を意味するBe spokenからきているのも、お客様との対話を通してでしかオーダー品が作り上げられないことに由来します。このシーンで...
- スーツの小ネタ
ノーネクタイのシャツは【3つの襟】〜レギュラーカラーだとチグハグに~
夏に近づくにつれ、スーツを着られていてもノーネクタイにされる方が増えてきます。会社によってはクールビズ期間が設定され、“ネクタイをしてはいけない”ところもあるくらいです。 ブラウンやベージュといったリラックス感のあるスーツを除いて、ネイビーやチャコールグレーといった一般的なビジネ...
- スーツの小ネタ
クレリックシャツのすゝめ。正式名称:Winchester shirt (ウィンチェスターシャツ) の歴史と特徴。
最近、オーダーいただく事の多いクレリックシャツ。 その特徴は身頃と衿とが別素材となり、コントラストの効いたデザイン。Google検索すると予測変換で“クレリックシャツ ダサい”なんてdisられる事もあり過小評価される事もありますが、それは誤解であり1800年代から続くクラシカルで...
- スーツの小ネタ
【フランスの美学】フィッシュマウスラペルはこういう形。〜ジャケットの衿型について〜
ジャケットの顔といえるVゾーンは、上衿と下衿 (ラペル) で構成されます。 最も一般的な形であるノッチドラペルに、ダブルブレストのピークドラペル、タキシードで用いられるショールカラー等、スーツやジャケットの種類によって様々な種類の襟が存在します。 本日は、フランスの美学ともいえる...
- スーツの小ネタ
【フルハンドメイドオーダー】新しいレーベルでのオーダースーツが始まります。
姫路のオーダースーツ店EGRETは、新しいレーベルでの受付をスタートさせます。 今まで九州の工房であるカスタムレーベルと、クラシコレーベルでは愛知県にある工房aldex (アルデックス) に仕立てをお願いしておりました。ベースの有型からフルオーダーに近い補正範囲を持つ両工房ですが...
- スーツの小ネタ
【子供服】キッズのオーダーシャツは大切な記念日の一着に。
こっそりとひっそりとお受付しておりましたオーダーでの子供服、キッズオーダーシャツ。 店頭サンプルを作ってみました。 何でもかんでも、“可愛い”という月並みな形容詞を言うのは苦手なのですが、、、 可愛いです (笑) あくまでキッズシャツはパターンオーダーなのでベースがあり縦横寸...