スーツの小ネタ - 【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。
スーツの小ネタ

オーダースーツでよく選ばれるボタン素材といえば、水牛ボタン。

クラシックな王道として、当店でも多くのお客様にお選びいただいております。天然素材ならではの艶と深みは高級感がでており、重厚感と品格を兼ね備えたスーツに仕上がります。黒い靴が多い方であれば、黒の水牛ボタンを、茶靴で合わせる場合であれば茶系統の水牛ボタンというかたちで“格式のある正統派”の印象を醸し出す選択肢です。

水牛ボタンはとても良い選択ですが、そのスーツをどう見せたいかも重要なことです。組み合わせによっては本日ご紹介するナットボタンもとても良い選択になるかと思います。

ナットボタンは、南米産のタグワ椰子の実から削り出された天然素材。その質感は、ナット特有のあたたかみがあり、工業的な均質さとは一線を画す柔らかさがあります。最大の特長は、染色によって多彩な表情を持たせることができる点です。水牛は染色が難しく、角本来の色味が活かされるなか、ナットボタンは色味は実に豊富で、例えば「茶色」と一言でいっても、赤みがかったもの、黄みのあるもの、グレーを含んだくすみ系など、驚くほどのバリエーションがあります。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

この染色の幅広さが、スーツ生地との“調和”を生み出します。

水牛ボタンの強い主張も素敵ですが、同系色のナットボタンを合わせた際の、生地と一体化するように馴染み。その絶妙な加減が、ナットボタンの魅力です。見た目に自然で、柔らかく、どこか知的な印象を与える。ナットボタンは、そうしたさりげなさを大切にしたい方にこそおすすめしたい素材です。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

水牛ボタンの格調高さも素敵です。

それでは、実際の組み合わせ例をいくつかご紹介します。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

まずは、グレーのスーツ生地に黒の水牛ボタンを合わせたケース。ぐっと引き締まり、フォーマル感や緊張感が加わります。私物のグレー×ブラック水牛ボタンの組み合わせも格式高く、締まった印象になります。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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対して、同じグレー生地にややトーンを抑えたグレイッシュなナットボタンを合わせた例では、全体に柔らかく、空気を含んだような落ち着きが生まれました。色味は異なりますが、グレー×グレーナットボタンの組み合わせは馴染みよく洒落た雰囲気になります。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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また、青系の生地に青みのあるナットボタンを合わせるのもお勧めです。生地との色差が少ない分、ボタンが浮かず、スーツ全体が洗練されたワントーンに。さりげなくも確かな個性があり、ビジネスの場でも違和感なく、しかししっかりと記憶に残る一着に仕上がります。

 
 

【ボタンひとつで印象が変わる】 水牛だけじゃない、ナットボタンという選択肢。

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お若い方を中心に、ご支持頂いているグリーン、カーキ系の色味にも同色の組み合わせができるのがナットボタンです。特に薄い色味のナットボタンはそれぞれが異なる組織層を見ることができ、天然素材ならではの風合いを感じさせてくれます。

 
 

オーダーの楽しみは生地選びだけではありません。この生地にこのボタンを合わせたら、どう映るかと想像を巡らすのもとても楽しいものです。そのひと工夫が、スーツの印象を何倍にも豊かにしてくれます。

当店で初めてオーダーされる方の多くは水牛ボタンを基本にされていますが、2着目、3着目でナットボタンをお選びになるケースが増えています。少し軽やかに見せたい、季節感を出したい、他の人と被らない雰囲気を出したい。そういったご要望には、ナットボタンが非常に有効です。

店頭では、生地とボタンを実際に並べて見比べていただけます。写真では伝わらない“なじみ方”や質感の違いを、ぜひその手で確かめてみてください。きっと、スーツの見え方がひとつ変わるきっかけになるはずです。オーダースーツの楽しみを少しでも感じていただけましたら幸いです。

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