オーダーコートが楽しくなる季節に近づいてきました 『クラシカルなロングコートはいかがでしょうか』
姫路のオーダースーツ店EGRETでは、新作のコーデュロイやモールスキンなどスポーティな服地が先日入荷し、常時取扱いしているカシミヤやメルトンといったクラシックな生地も含めて、充実したコート生地のラインナップをご覧になっていただけます。
このブログを書いている日中に外を見ながらコートを考えると、うっとなるような思いもありますが、仕立ての世界は仕上がりまでにお時間をいただきますので、拘ったコートをお考えの方にとってはそろそろ楽しい季節に近づいてきたのではないでしょうか。
本日は格闘技のRIZINが開催されていますが、格闘技も実際の試合だけでなく、どちらが勝つだろうか?などと事前に考える時間も楽しいものです。これはオーダーに通じるものがあり、どんな洋服を作ろうか?どんなシーンで着用しようか?であればこんな生地かな?なんて考える時間も楽しんでいただけるのがオーダーの魅力の一つです。格闘技好きな店主は、RIZINのPPVも買っていまして、お客様が来られていない仕事の合間にこっそり見ているかもしれません (笑) 。
クラシカルなロングコート
EGRETの店舗がある姫路市は車移動が多い地方都市で、コートといってもショート丈のものの方が需要は高いように感じます。それにお応えするジャッコーネというジャケットとコートの間に位置するものもご用意していまして、着丈であらわすとジャケットが70~75cmとすればコートは90~100cm、ジャッコーネは80~85cmといった具合です。
それに対して、洋服好きの方などにはクラシカルなロングコートをお選びいただくことが多いです。写真のもの昨年作成した私物のコートで、着丈は100cm程度と身長166cmの店主からすると膝下のロングコートに位置します。たっぷりとした着丈のコートは歩くたびに風をまとい、エレガントの極みの洋服です。
アルスター襟のラグランスリーブのものは、オーバーコートといえるゆとりを持ったサイズ感がよく合います。オーバーコートといっても、オーバーサイズに見えないよう、鎌の位置を調整したり、詰めるところはしっかりと詰め、オーダーならではのサイズ感で設計しています。
タイトフィットにご着用するチェスターフィールドコートもロング丈はエレガントです。
スーツやジャケットの上に着用されるのか、ニットの上に着用されるコートなのかによってもサイズ設計を調整できるうえで、様々な色や風合いの素材でお作りいただけるオーダーコート。兵庫県でも屈指の生地量を保有しておりますので、拘りのコートをお考えの際には是非一度お問い合わせいただけますと幸いです。
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