フランネルトラウザーズのクリース線に手縫いステッチ
手縫いの良さって何だろうと考えると、融通の利きやすさが挙げられるのではないでしょうか。
例えば、袖付け一つにしても多くのイセ込みを均等に入れやすかったり、修理においてもミシンでは難しいものも手縫いであれば処理できます。AMFミシンの代わりに手縫いで星留めすれば、通常2mm程度の間隔をさらに狭めて縫う事も可能です。
この手縫い工程をどう活かしていくか、お客様のご要望に合わせてお仕立てするのもオーダーの醍醐味です。今回は、トラウザーズのクリース線を手縫いで仕上げるどうなるのかご紹介してまいります。
フランネルトラウザーズのクリース線に手縫いステッチ
トラウザーズ (スラックス) のクリース線にステッチ入れをご提案するケースがいくつかあります。コットンパンツなどのカジュアルなものはご自宅で洗濯機に入れるとクリース線が完全に消えてしまいます。脇線で合わせてアイロンでクリース線を入れ直す事も出来ますが、中々難しいという方の為にステッチを入れるのもよろしいかと思います。
また、特に厚手のフランネルに関しては元々消えやすく、雨の日で濡れた後等はその日のうちに消えてしまう場合もありますので、この場合もステッチ入れをご検討いただくケースです。
という事で、フランネルのトラウザーズにミシンではなく、手縫いでステッチを施しました。左がビフォー、右がアフターです。まだ履いていない段階で差があまり出ておりませんが、よりシャキッとしたクリース線になっております。
クリース線をミシンで縫った時と手縫いの違いは、ステッチ間隔に現れます。下の白のパンツはミシンで縫っているため、抑えが安定するように2mmの位置にステッチが施されていますが、手縫いは1mmで仕上げる事が可能です。
遠目で見たら一緒と言えば一緒ですが、よりエレガントなのはステッチ巾が狭い手縫いの方かと思います。細かな仕様の違いに拘りが表れてきますので、どこまで拘るか?決めていただく事もオーダーの醍醐味です。
手縫いフルステッチ
手縫いボタンホール
着心地には全く寄与しない部分ではありますが (笑) 、見た目の違い、拘りの違いをご体感頂けるかと思います。ご興味のあられる方は是非お試しください。
兵庫県姫路市で拘りの洋服をお考えの方は是非一度お問合せいただけますと幸いです。
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