秋冬ジャケット、軽く作るか?しっかり作るか? 【アンライニング or フルキャンバス】
8月に入ろうかという夏真っ只中のこの時期に、秋冬の洋服を考え始められる方はもれなく洋服好きに違いありません (笑) 。
かくいう私も秋冬に何を着ようか?と生地バンチをペラペラしております。今年はフランネルでスーツを作りたくて、どこの生地を使うか考え中です。王道なチャコールグレーのチョークストライプしようか、洒落たイメージのプリンスオブウェールズチェックなのか、無地にして色を楽しもうか、どういう洋服を作るのか考えている時間も楽しいのは私だけではないはずです。
8000種類以上の生地のなかから、ご自身のイメージに合う生地をお選び頂けるのも当店の強みの一つです。
多数の生地中からどれにされるか決まったら、どういうイメージの洋服に仕上げていくか考えなければなりません。
本日のブログでは大きくイメージが変わる一つの仕様の違いをご紹介します。それはアンライニングで軽く仕上げるか、裏地を張りしっかりと仕上げるかの違いです。
秋冬ジャケット、軽く作るか?しっかり作るか? 【アンライニング or フルキャンバス】
一番上の画像は当店のスーツをくり抜いて中身が見えるようにしたサンプルでして、白い部分がフルキャンバス・総毛芯とも呼ばれる芯地です。
これにより厚みが生まれ立体的なフォルムを構築しやすく、しっかりとした見た目になります。
それがこちらの画像で目付300g程度ながらしっかりとした質感のジャケットに仕上がっています。
対してこのブラウンのジャケットはポケットの補強といった一部分を除き、芯地を省き、裏地さえも取り除いたアンライニングモデルです。目付は280g程度と先ほどのものよりも若干薄くなりますが、それを加味してもソフトに軽く仕上がっているのが分かるかと思います。
裏側を見ていただくとこのようになっており、本来前身頃と見返しの間に入る芯地も入っていません。
毛芯を入れて裏地を前面に張ったものの方がシルエット自体は綺麗にでますが、アンライニングモデルも綺麗に立体的に仕上がっており、工房の技術力の高さが伺えます。
どちらにされるかはお作りになられる方のイメージ次第です。
フルキャンバス・総裏仕立ての着用例
アンライニング仕立ての着用例
いかがでしたでしょうか。着用画像をご覧頂き、ご自身のイメージに近い仕様をお選び頂けると幸いです。
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