【2021 春夏】フォックスブラザーズのお勧め生地をご紹介『FOXのオーダースーツ・ジャケット』
FOX BROTHERS (フォックスブラザーズ) はフランネル素材を筆頭として秋冬生地を得意とするミル (織元) であり、英国の老舗生地ブランドです。
現在、CEOダグラスコルドー氏のもとミルとしての生地生産だけでなく、マーチャント (商社) としての生地作りもおこなっており、春夏のスーティング、ジャケッティングも充実したラインナップになっています。
今回のブログでは、フォックスブラザーズの春夏にお勧めなスーツ、ジャケット生地バンチをご紹介していきます。
フォックスブラザーズの秋冬お勧め生地をご覧になりたい方は、こちらのブログもご覧ください。
【2021年決定版】フォックスブラザーズで秋冬のオーダースーツ・ジャケット3つのシリーズ
フォックスブラザーズ春夏お勧め生地紹介
フォックスブラザーズで春夏にお勧めの生地は、FOX CITY (フォックスシティ) と、FOX JOURNEY (フォックスジャーニー) 。
スーツ・ジャケット生地として、強い撚りをかけた糸が用いられ、ハリ感を持ちながらしなやかさも持ち合わせているため、美しく仕上がる、所謂“仕立て映え”生地になります。
FOX CITY (フォックスシティ)
先にご紹介するフォックスシティは290-320gの目付の生地。目付とは巾150cm×長さ100cmの重さの単位で、生地の場合厚みとほぼ同義となります。
ソフトな生地が主流の現代において、これくらいの目付だと柔らかく仕上げるため綾織りの物が多くなりますが、フォックスシティでは太番手の糸を使用し平織りで仕上げるというユニークさを持っています。
また、マットな質感は春夏らしい清涼感と、落ち着いた都会的な雰囲気があります。
ネイビー、グレー、ブラウン等、ベーシックな色味も幅広いカラーパレットで展開され、落ち着いた色味の物はスーツとして活躍します。
グリーン、オレンジといった発色の強い物は、ジャケットやスラックス単品として高い個性を発揮します。
FOX JOURNEY (フォックスジャーニー)
旅をテーマに編集されたジャケット生地がフォックスジャーニーです。織りの密度、糸の強度の関係でスラックスを作る事が出来ない分、豊かな質感を作れるのがジャケット生地の特徴。
285-315gの目付と英国生地らしい目付ではありますが、フォックスシティ同様に強撚糸を用いざっくりと織りあげる事で、春夏シーンでも活躍するジャケットに仕上げる事ができます。
ハリ感の強さにより、一枚仕立てで軽やかに仕立てであっても非常に綺麗なシルエットを作れるのも魅力です。汎用性の高い色柄と、防シワ性と回復力の高さから、春夏にジャケットを作る上で欠かせない生地がフォックスジャーニーであると言えます。
いかがでしたでしょうか。
今までフォックスブラザーズにおいて強みを発揮できなかった春夏シーズンにおいても素晴らしい生地が登場しています。クラシックはトレンドとほぼ無縁です。変わらないからこそ、格好良い。
そんな春夏のスーツ、ジャケットをお探しの方は是非、フォックスシティとフォックスジャーニーをご覧ください。素晴らしい体験ができる生地がここに収録されています。
秋冬お勧め生地を見られたい方はこちらのブログもご覧ください↓↓
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