スーツの小ネタ - 【ダブルスーツの種類】6釦2掛けと6釦1掛けの違い

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【ダブルスーツの種類】6釦2掛けと6釦1掛けの違い

【ダブルスーツの種類】6釦2掛けと6釦1掛けの違い
スーツの小ネタ

本日はダブルスーツのお話。
ダブルスーツ、と聞いてパッとイメージされるのが上の写真の右側のものだと思います。

これはダブルスーツのなかでも6釦2掛けと呼ばれ、ボタンが6つ付いていて内2つのボタンで前合わせを留めることができるという最も一般的な形です。

ちなみに。

一番下のボタンは留めても留めなくてもどちらでも大丈夫です(とはいえ、正式な場では留めた方がベターで、世界的なウェルドレッサーであるチャールズ皇太子は常に留められています)。

フロントが歪曲しているシングルスーツと違い、ボタン位置が真っすぐ下に付いているため、ボタンを留めていても引きつり皺が起こりません。
留めた方が左右対称にボタンが見え美しいというテーラーや、細身に仕立てる場合は外しておいたほうが動いた際のシルエットが美しいという意見もあり、どちらを取るかは着用者の立場や見せ方次第ということになります。

 

さて、本題。

6釦には、3種類あり先ほどの2掛け、3つ留める3掛け、1つ留める1掛けがあります。

3掛けはVゾーンが狭くなり、あまりお勧めしないので、もう一つの1掛けのレコメンドブログになります。

 
 

6釦2掛けのおさらい

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(サンプルなので着用者のサイズにあっておらず申し訳ありません)

ラペル返り位置は、通常のシングルスーツとほぼ同じでそのまま横にスライドして前合わせを広く取ったのがこの形。
重なる部分が大きくなるので、当然Vゾーンも狭くなり、シャツやネクタイの見える範囲が狭くなります。

逆に言うとスーツの見える部分が広くなるので、シングルよりも重厚に見えてきます。
ダブルを着ると年齢が上に見られるのは、この重厚さによるものです。

 
 

ダブル6釦1掛け

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これが6釦1掛け。

一番下のみボタンを留めるので、Vゾーンも広く一番ルーズな形になります(お仕事によっては不向きな形でもあるのでご注意下さい)。

1920~30年代のシカゴで大流行したボールドルックといえば、この形になります。

当時は肩幅広く、パッドも多めの男性性が強いシルエットで作られていましたが、現在はその逆。

イタリアの名門テーラー、ルビナッチクリエイティブディレクターのLuca Rubinacciさん(同氏のインスタグラムに飛びます)がよく着られているように、パッドや芯地も薄く(もしくは無し)して、軽やかなものに仕立てるのが一般的です。この写真のものも薄く軽く仕立てました。

6釦1掛けを作り上げるうえで適度なゆとりが必要です。

襟が最も大きく見える形でもあるので、落ち感のあるフィットした形にしあげるのがポイント。

年齢を重ねられ、ダブルスーツにも少し変化を付けられたい方に特におすすめの形です。

是非お試しください。

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