オーダースーツの次は、靴をつくる方が増えています。~EGRETのオーダーシューズ事例紹介~

スーツをお仕立ていただいたお客様から、“靴もこだわってみたい”とご相談をいただくことが増えてきました。
装いの完成度を求めるのであれば、足元も欠かせないものです。どれだけ上質なスーツを着ていても、靴とのバランス次第で締まりのない全体の印象になってしまこともあります。
EGRETの靴は、見た目の格好良さだけでなく、長くご愛用いただけることを大切にしています。履くたびに馴染み、時間とともに味わいを増していく。
そんな“一足を育てていく”感覚を楽しんでいただければと思います。
ベースの良さを活かしながら、足に合わせていく

EGRETの靴は、ベースの木型 (ラスト) をもとに修正を加えるパターンオーダーです(パターンオーダーという響きだけで悪いほうに引っ張られてはいけません笑) 。
もともと美しいバランスの木型を採用しているため、お客様の足型に問わず格好良い靴に仕上がります。
一般には“足にぴったり合わせれば良い靴になる”と思われがちですが、必ずしもそうではありません。履き心地を追いすぎるあまりフォルムが歪んでしまうと、見た目が損なわれることもあります。
EGRETではサンプルを履いていただき、足の“点で当たる”箇所を見極め、必要な部分に革を乗せて微調整を施します。バランスを保ちながら、長く快適に履ける。それが、EGRETがご提案する“靴づくり”です。
さらに、踵の芯材には土踏まずまで支える特注仕様のものを採用しています。通常よりも長い芯材を使用することで、足のアーチをしっかりとサポートし、長時間履いても疲れにくい構造になっています。見えない部分にこそ、長く愛用していただける理由があります。
本日は先日仕上がったばかりの二人のお客様のオーダーシューズをご紹介します。
1人目:JOHN LOBBも履かれるお客様の一足





1人目のお客様は、普段からJOHN LOBBなどの名靴を愛用されている方。そんな審美眼をお持ちのお客様が選ばれたのは、ダイヤモンドキャップトゥを採用した内羽根の一足でした。
トゥ (つま先) の形がダイヤモンドのようなフォルムで、フォーマルすぎないデザインです。
それに合わせた素材は、きめ細やかで光沢の美しいボックスカーフ。スーツに合わせる一足として一番最初にご提案したい革です。
グッドイヤーウェルテッド製法で作成しており、最初は少し硬さを感じるかもしれませんが、履き込むほどに柔らかく馴染んでいきます。
「いいですね、気に入りました。」
お渡しの際にそう笑顔で言っていただけたのが、とても印象的でした。
I様、ありがとうございました。
2人目:異素材を楽しむブラックローファー




2人目のお客様は、少しカジュアルなシーンにも使える靴をと、コインローファーをベースに選ばれました。
使用したのは、フランス DEGERMANN (デギャーマン) の細かなシボ革と、英国 Charles F. Stead (チャールズエフ ステッド) のきめ細かいスウェード。同じブラックながら、異なる質感の素材を組み合わせた一足です。
遠目には統一感がありながら、近づくと違いがわかる。控えめな中にもしっかりとした個性が感じられる仕上がりとなりました。
お客様からは「これは、もっと違うデザインでも作ってみたくなりますね」とのお言葉。ブーツをご検討されています。
実際、このローファーをInstagramでご紹介したところ、数日後に「同じ靴を作りたい」とご来店くださった方もいらっしゃいました。多くの方の目に止まるほど、完成度の高い一足です。
T様、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
丁寧に作られた靴ほど、年月とともに味わいを深めていきます。
EGRETでは、これからもオーダースーツだけでなくお客様の装いを足元からご提案し、長くご愛用いただける一足をお届けしてまいります。
ご興味がありましたら、是非一度お問い合わせいただけますと幸いです。
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