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2024.06.26【お客様の仕上がり品】強撚糸のドライな質感が特徴のオーダースーツ

オーダースーツの醍醐味といえば“生地選び”と感じられている方も多いのではないでしょうか。

サイズ設計に関してはお客様の趣味趣向やお立場を考慮しながらお作りしていく前提はありますが、仕上がりの良し悪しは概ね採寸する側の力量によるところが大きくなります。オーダーだからと、誰が作っても格好良いものが仕上がるわけではないですし、相性もありますので難しいところではあります。

生地選びでは、着用シーンやどういった見せ方がしたいか、光沢があるほうが好きかどうかなど、ヒアリングした内容をもとに生地をお選びいただいています。

一般的には光沢があるものを好まれる方もおおいなか、あえてドライでマットな質感の玄人好みなご選択をいただくこともあります。

こちらは今回ご紹介するI様にお選びいただいた生地のシリーズです。強撚糸を使い経緯双糸で織り上げています。強撚糸とは読んで字のごとく、糸に紡ぐ際に、一般的な糸よりも強い撚り (より) をかけているもののことを指します。強い撚りによって、反発する作用が強まりハリコシが増し、皺にも強くなり、質感としてはドライな質感となります。

強撚糸のドライな質感が特徴のオーダースーツ

ライトグレーの生地をお使いした三つ揃いのスーツ。光沢の出た高級感ある仕上がりも素敵ですが、ドライな質感ですとスポーティでこなれた雰囲気のスーツに仕上がります。

強撚糸系の生地は、防シワ性による扱いのしやすさだけでなく、仕立て上がりも丸く綺麗に仕上がりやすい傾向があります。ベストをお付けいただいたので、式典や会合では三つ揃いにしていただくとフォーマルさが担保され、スポーティな生地感を活かして、冬場はタートルネックやモックネックなど高さのある衿元のニットなどで合わせていただいてもよろしいかと思います。

I様、今回のスーツもお喜びいただけ嬉しく思います。現在作成しているアイテムも楽しみにお待ちください。この度はありがとうございました。