春に着たい軽やかなスプリングコート【HARDY MINNIS (ハーディー・ミニス) “FRESCO III”】
洋服を作る上で大切になってくるのは、どういったシーンでどういう着用をされたいか?という事です。それによって選ぶ生地、デザインも変わってきますので、全ての人にとって最高の生地、デザインというものはありません。フルオーダーを表すビスポークが、対話を意味するように我々洋服屋は、しっかりとヒアリングを行いご提案をしていく事が大切です。
本日ご紹介する岡山県在住のS様は今までHARRISONS、WILLIAM HALSTEADの生地を使ったスーツをお作り頂いており、次はコートというご依頼でございました。
FRESCO III
薄めのお色味で軽く羽織れる雰囲気とご要望を頂き、いくつか生地をご覧いただく中で選んで頂いたのがHARDY MINNISのFRESCO IIIシリーズです。
FRESCO IIIは全て英国の生地の名産地ハダースフィールドで織り上げられ、所謂強撚糸のシャリっとした質感が特徴です。重厚感あるORIGINAL FRESCO、モヘアの入ったFRESCO MOHAIR、現代的なFRESCO LITEとご要望に合わせた選択ができます。
S様は最も軽量でありシワにも強いFRESCO LITEでお仕立てしました。36色の豊富なカラーパレットも魅力で薄いベージュの色味は中々見つける事ができません。
クラシカルな膝丈でありながら、空気をはらむ軽やかなスプリングコートに仕上がりました。今までお選び頂いた生地は全て英国製で、同様に英国で織られるFRESCO LITEは仕立て上がりの美しさと軽さを合わせ持つ生地の為、今回のご依頼にぴったりの選択です。調和を崩さない薄い色の水牛ボタンは全体の印象を締める事に効果的です。
腰ベルトを後ろでぎゅっと縛ってドレープ感を出してもよろしいですし、前でベルトマークするのも素敵です。
スプリングコートといえば、バーバリーやマッキントッシュに代表されるギャバジンが鉄板の選択ですが、あえて軽やかでしなやかなフレスコを選ばたれ空気をはらんだコートに仕上がりました。華美過ぎず、さりげなく上質なコートです。
S様この度はありがとうございました。ジャケット、シューズが仕上がり次第またご連絡をさせていただきます。
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