【クレイジーパターン】珍しいオーダースーツとジャケットはいかがでしょうか?
クレイジーパターン。
カジュアルシャツで時々見かけるこの名称。通常同じ生地で仕立てるアイテムを、別々の生地で切り替えて構成したものを指します。元々はシャツの仕立屋さんが余り布を使って遊びで作ったのが由来だと言われています。
適当に裁断して作るのであれば造作もない事なのですが、この生地は右身頃、この生地は左パンツ、襟はコレという具合に指定が入ると、職人側からするととても手間がかかりやりたがりません。
イタリアの一部のテーラーを除くと、現在の縫製工場のほとんどが分業制です。それぞれ担当がある中で、クレイジーパターンはパーツの管理が一人でも大変なのに、分業制で多数の人の手がかかる事を考えると、お断りされる縫製工場の方が多いのは当然です。
それを無理を言って作ってもらいました (笑)
右身頃と左身頃で、ドラゴというイタリアブランドの同じチェック生地ですが、色を変えて半分に分かれております。左身頃がネイビーで右身頃がブラウンですが、同じチェック糸色が入っていてまとまりがある仕上がりになりました。
当店初めての取り組みでしたので、ワクワク半分、残りドキドキで仕上がりをまっておりましたので一安心です。
両方の色から拾った青のナット (木の実) のボタンです。当店、ボタンの取扱いも多いので、色合わせもお任せください。
このスーツでクレイジーパターンは終わりかというと、、、
実はもう一着あります (笑) 。
クレイジーパターンのオーダージャケット
かなり職人が頑張ってくれましたが、いかがでしょうか?
こちらは生地を3種類使用した、まさしくクレイジーなジャケット。
しかも、こちらは見返しと上衿に使用している生地と左右身頃の生地の質感を大きく変えてメリハリのある仕上がりで、アート活動されているお客様にはぴったりのデザインかと思います。
裏地を付けない軽い仕立てにしたこと、ボディサイズに服が合っていないので、現在はシワシワですが身体のあったお客様が着用するとスッキリとします。
お客様はブランド云々気にされていませんでしたが、ゼニア×トレーニョというイタリア高級ブランドの生地を使用しているので質感もすごく良いのが特徴です。
クレイジーパターンというと、一見ハードルが高いように感じられる方もいらっしゃると思いますが、素材の組み合わせ次第で自由自在に見え方を変えることも可能です。
“クラシックなスーツ” という枠組みからは大きく外れてしまうクレイジーパターン。
コムデギャルソンやサカイといった“モード”ブランドが使う異素材使いの一種です。レザーとウールを切り替えたダブルライダーズジャケットなんて数多く存在しますしね。
カジュアルなお洋服をお仕立てされる際の選択の一つとして、クレイジーパターンも取り入れてみてはいかがでしょうか。唯一無二のデザインになること請け合いです。
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