【2025年春夏】Vitale Barberis Canonico (カノニコ) のお勧め服地をご紹介します。

2025年も1カ月をたとうとしており、姫路のオーダースーツ店EGRETでは春夏生地の入荷が続いております。既製品とは違い、仕立ての世界は仕上がりまでお日にちがかかることから、今の段階で次の冬のコートをご検討されているお客様もいらっしゃるほどです。そのため、冬の寒い時期に春の装いを考えることは、いたって平常運転な流れでございます。
さて、先日のSMITH WOOLLENSのABACUSに続き、本日はイタリア随一の生産量を誇るVitale Barberis Canonico (ヴィターレ バルベリス カノニコ) の新入荷生地をご紹介してまいります。店主の趣味嗜好が大いに反映されたご紹介となること、あらかじめご了承ください 笑 。
Vitale Barberis Canonico (ヴィターレ バルベリス カノニコ)
EGRETでは、Vitale Barberis Canonicoの生地をいくつかの商社から仕入れており、それぞれ特色がでるのは面白いところです。今回ご紹介するのは某M社からの仕入れ分で、人気のため品切れが早いのが難点ですが、幅広い種類の生地をご覧いただけるラインナップが特徴です。
3PLY TROPICAL 310g/m
今回のバンチで最も気になったのが、この3PLY TROPICAL。トロピカルとは春夏向けの平織り服地のことで、3PLYとは一般的なイタリア生地が経糸双糸 (2本) 、緯糸単糸 (1本) に対し、3本の糸を撚って織り上げたしっかりとした生地を指します。例年展開される4PLYシリーズ (目付410g) も魅力的ですが、やや軽めの目付310gは、多くの方にとっての春夏スーツとしてマッチするのではと思います。4PLY同様にシャリ感があり、Loro PianaのZELANDERに近い質感です。
THE MOHAIR AFFAIR 290g/m
昨秋冬に初登場したTHE MOHAIR AFFAIRの春夏バージョンです (生地のシワを伸ばすためにアイロンをかけた際、一枚目のシールが少し焦げてしまいました 笑) 。ウール50%、モヘア50%と、一般的なウールモヘア生地よりもモヘアの比率が高く、この素材特有の奥行きのある光沢感とジャリっとした質感をお楽しみいただけます。また、Vitale Barberis Canonicoの技術力が生み出すナチュラルなストレッチ性にも注目です。ウールとモヘアのみでこの伸縮性を実現しているのは驚きです。
MESH JACKETING 280g/m
春夏の定番であるホップサック生地。ビールを入れる袋の質感に似ていることからその名がついたこの生地は、軽やかなジャケットを仕立てるのに欠かせません。
21μ NATURAL STRETCH TROPICAL 250g/m
夏でも快適に着用できるスーツとしてお勧めしたいのが、こちらの生地です。ウール100%ながらナチュラルなストレッチ性と耐水性を備えた、Vitale Barberis Canonicoの機能性服地SUPER SONIC。目付は250gと非常に軽量ながら、適度なコシがあり、縫いやすくアイロンの効きも良さそうな質感です。マットな風合いのため、高級感を演出するというよりは、スポーティでアクティブに着こなしたいスーツにぴったりです。
WOOL SEERSUCKER 270g/m
店主も2年ほど前に仕立て、愛用しているウールのシアサッカー生地。コットン製のものに比べて硬さがなく、エレガントな服に仕立てやすいのが特徴です。オッドジャケットやオッドトラウザーズとしても使いやすく、お勧めの服地です。
4PLY TROPICAL 410g/m
EGRETオープン以来、毎シーズン定番として展開されている4PLY。シャリっとした質感というよりも、ガシッとした非常にタフな生地です。目付410gと厚みがありますが、防シワ性が高く、アクティブに着用いただける名作生地です。
MOHAIR QUATTRO 290g/m
最後にご紹介するMOHAIR QUATTROは、長年展開されているウールモヘア生地です。初めてスーツをオーダーされる方にも、イタリア生地の入門編としてお勧めしたいシリーズです。モヘアは若干雨に弱い特性がありますが、安定した仕上がりの良さとケアのしやすさを兼ね備えています。
いかがでしょうか。Vitale Barberis Canonico 春夏のお勧め服地をご紹介いたしました。気になられるものなどございましたら、詳細をお送りいたしますのでお気軽にお問い合わせください。
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