【BLACK SUIT】SMITH WOOLLENS “DRESS & FORMAL”
本日はEGRETの2024年最終営業日。お渡しからご依頼まで多数のご来店をいただき誠にありがとうございました。年末年始は8日間店舗を休業し、2025年1月7日 (月) 11時より営業再開いたしますので、ご不便をおかけいたしますが、来年もよろしくお願いいたします。
さて、2024年のブログは先日仕上がってきた自分用のスーツをご紹介して締めたいと思います。
【BLACK SUIT】SMITH WOOLLENS “DRESS & FORMAL”
久しぶりに自分用で黒のスーツを仕立てました。海外目線 (特にヨーロッパ) でいいますと黒のスーツを出番は非常に少ないです。1980年代にコムデギャルソンが“黒の衝撃”としてコレクションを発表するまではカジュアルな洋服でも黒は少なかったといいます。
しかし、ここ日本では江戸時代から黒の服を着用していたといい、現代のビジネスシーンにおいても黒のスーツは一般的で、日本独特の礼服の誕生も戦後80年近く経っています。現代のスーツの形となったラウンジスーツもここ200年くらいの話なので、80年も経っていればもうそれは日本の服飾文化ともいえるのではないでしょうか。
濃染の礼服地以外の黒スーツに、SMITH WOOLLENS (スミスウールンズ) のDRESS & FORMAL シリーズはいかがでしょうか。
DRESS & FORMAL シリーズにはバラシアやタキシードクロス、コールパンツ用の服地まで、フォーマルウェアの基本となる生地が収録されています。そのなかで私がチョイスしたのは、細かな大きさで柄の入ったマイクロヘリンボーンです。
出典: i.pinimg.com/
黒のマイクロヘリンボーンは、イギリスの元首相Winston Churchillのディレクターズスーツにも採用していて、モーニングにも使われることが多いフォーマルな生地です。
美しいゴージのカーブから手カンヌキ、ピックステッチは0.5mm以下を狙ってハンドで打つなど、随所に手縫いを施しています。店舗で受けるお直しでも手縫いを使うことがあり、一番のメリットとして感じるのは融通が利くことです。ステッチひとつとっても手であれば端から落ちてしまう心配はありません。ミシンのように均一的に仕上げるのは不向きですが、不揃いになるのが手縫いの味ともいえます。
いつもよりも肩幅を取り、メリハリのあるシルエットを構築しています。白シャツを合わせると略礼装となりフォーマルな装いに、サックスブルーのシャツを合わせればビジネスでも十分に活用していただける装いとなります。加えてトラウザーズをコールパンツにするとディレクターズスーツの完成です。
私が選んだマイクロヘリンボーンは目付400gのしっかりとした質感のもので、夏場着用するのは変態的な分厚さですが、目付325gの着用がしやすいものもございます。こだわった黒スーツをお考えの際にはSMITH WOOLLENS “DRESS & FORMAL”シリーズはいかがでしょうか。
気になられた差には是非一度お問い合わせいただけますと幸いです。
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