お客様の写真 - 【英国製ベビーアルパカ】カシミヤと双璧をなす美しい素材を使ったオーバーコートのご紹介。

2025.01.21【英国製ベビーアルパカ】カシミヤと双璧をなす美しい素材を使ったオーバーコートのご紹介。

2025年は1月20日が大寒で、暦の上では最も寒い時期。まだまだ厳しい寒さが続きオーバーコートが欠かせないのではないでしょうか。EGRETでは現在、年末にご依頼いただいたコートのお渡しが続いています。私どもの仕立ての世界では、仕上がりまでにお時間を頂くので寒くなってからオーダーした場合、オンシーズンでのお渡しが難しくなります。不覚にもお声がけできておらず、顧客様に残念がられることが今年数件ございましたので、今年の秋口にはしっかりとアナウンスしてまいります。

さて、本日ご紹介するオーバーコートは、常日頃よりご贔屓いただいているT様のもの。様々なこだわりある素材のなかよりお選びいただいたのは、カシミヤと双璧をなす高級生地ベビーアルパカです。まずはこの素材について簡単にご説明します。

ベビーと名前が付いていますが、生後間もないアルパカのことではなく、細さが22.5μ以下のアルパカ繊維のことを指します。アルパカはアンデス山脈に生息するラクダ科の動物で、その厳しい気象条件下で育つため、暖かさと柔軟性を兼ね備えた毛を備えています。同じく肌触りや質感の良いカシミヤと比較すると、毛玉になりにくく耐久性が高いこと、カシミヤよりも水に強く汚れくいメリットを持ちます。マフラーやストールではたまに見かけますが、服地として使われることは珍しい希少素材です。

基本に忠実な本返り三つ釦チェスターフィールドのオーバーコートが仕上がりました。素材の色に合わせたナットボタンも暖かみのある見た目で素敵な選択です。

T様に以前お仕立ていただいたスーツの上より羽織っていただきました。膝がすっぽりと隠れるクラシカルなフィッティングで、歩くたびに風をはらみなびくコートは実に優雅です。

オーバーコートの着丈の基準は膝位置です。ポロコートなどのスポーティなデザインであれば膝上に持ってくることもありますが、チェスターフィールドコートの場合は、膝が隠れるのが基本として抑えておきたいところです。後はどういう見せ方をされたいかで、調整をおこなってまいります。

奥行きのあるブラウンの発色も良く、こんなに美しいコートを着られている方を街ですれ違ったら振り返って見てしまいそうです 笑 。

T様、いつもご贔屓いただき誠にありがとうございます。この冬の装いを楽しんでいただけましたら幸いです。次回の洋服の仕上がりもご期待くださいませ。