『カシミヤ級』ゼニア最高峰の生地は15milmil15 (クインディッチ・ミルミル・クインディッチ)
Ermenegildo Zegna (エルメネジルドゼニア) といえば、美しい艶と仕立て上がりの高貴さから、世界最高峰の生地ブランドといって過言ではありません。
ゼニアの最高級のスーツ生地がTrofeo(トロフェオ)
、、、ではなく、
15milmil15 です。
正式な読み方はクインディッチ・ミルミル・クインディッチ。
私は言いにくくてしようが無いので 15(イチゴー) ミルミルと呼んでいて、周りの生地業者も同様です。多くの場合、お客様にはイチゴミルクみたいだと言われます (笑) 。
そんなイチゴミル、、、15ミルミルの名前の由来や生地の特徴を詳しく解説していきます。
15milmil15 (15ミルミル)
15ミルミルの名前の由来は、15ミクロンという原毛の太さからきています。原毛とは羊からとった繊維の事で、細くて長いものが高級で艶が多く生まれます。
15ミクロンをミリメートルに直すと0.015。
原毛の太さを表すスーパー表記というものがあり、一般にスーパー110'Sを超えると高級生地とされます。では、15ミクロンとはスーパーいくらなのかと言うと、、、
スーパー170'S
、、、これはカシミヤと同等の太さになり、とてつもないグレードなのが分かると思います。リストにするとこうなります。
【スーパー表記】 【原毛の太さ】
SUPER 90'S 19.0
SUPER100'S 18.5
SUPER110'S 18.0 (※一般的な高級生地)
SUPER120'S 17.5
SUPER130'S 17.0 (※ゼニアのトロフェオ)
SUPER140'S 16.5
SUPER150'S 16.0
SUPER160'S 15.5
SUPER170'S 15.0 (※ゼニアの15ミルミル)
いやいや、凄いです。
ここで間違えてはいけないのが、スーパー表記は原毛の太さの事で、糸の太さの事ではありません。通常はスーパーに合わせて糸も細く作るのですが、あえてSuper150'S の原毛を太番手に仕上げる意味が分からない (褒め言葉です) 英国のブランドもあります。
王室御用達の最上級生地ブランド、HARDY MINNIS (ハーディー・ミニス)
話は戻り、ゼニアにも14ミルミルなんてものも存在しています。これは実にSuper190'S 相当になりますが、仕上げた糸の太さは15ミルミルよりも太くしているので、実質最も細い糸を使用している15ミルミルがゼニア最高級のスーツ生地だと考えています。
先日、お客様お二人同じ15ミルミルの生地でオーダー承りして、それがこの紺無地です。他にない素晴らしいクオリティで感動いたしました。本日のブログで15ミルミルの良さが少しでも多くの人に伝えることができましたら幸いです。
こちらのブログの下の方にラインナップをまとめております。この希少素材を是非チェックしてみてください。
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