鳥形の私物紹介 - Maison Hellard (メゾンエラール) が作るリネンの仕上がりが素晴らしい件。～オーダーベスト～

2023.03.21Maison Hellard (メゾンエラール) が作るリネンの仕上がりが素晴らしい件。～オーダーベスト～

洋服を作るうえで高級生地を使えば良い洋服が出来るとは必ずしもいえません。Super200'sとか150'sといった細い繊維で作られた細番手の生地は艶やかで高級感があり素敵ではありますが、縫製の際に滑りやすく縫いずらい、アイロンにも気を遣う等ある程度のグレードの工房でないと綺麗に仕上がってきません。安価な工房であればむしろ太番手の生地を使う方が良いです。難しい事をすることが良い洋服になる事ではなく、綺麗に仕上がった方が良いはずです。

そういう意味でリネン (麻) も仕立ての難しい生地の一つ。理由はしなやかさの出にくさにあり、ジャケットやベストなどの上着は特に綺麗に整形するのにリネンは苦労します。何着か自分用にもリネンで作成していますが、ウール混織のものの方がリネン100%のものより綺麗に上がってくる傾向があります。

そんな中、新進気鋭のブランドMaison Hellard (メゾンエラール) のリネン100%で作ったベストが予想を上回る出来でしたのでご紹介いたします。

Maison Hellard (メゾンエラール) リネンベスト

メゾンエラールの生地を初めて見た時、リネン100%なのにこの質感で、驚くほどソフトでしなやかなことに驚かされました。仕立て上がりの綺麗さは容易に想像できましたが、1か月半後の仕上がりの良さが予想以上の出来でした。

カノニコのウールリネンのスーツと合わせていますが、ネイビー×グレーの定番ジャケパンスタイルの中に入れてもお洒落に着こなせそうです。

リネンに合わせる靴はシボの入ったものや、ローファータイプの靴が良く合います。リゾートであればエスパドリーユなんてのも素敵です。

柄出し色出しも良く、無地のものはセットアップに柄のものはオッドジャケット・オッドベストとしてお使いいただけます。どれもとても洒落てますね。

しなやかさでいうならば世界最高のリネンの呼び声高い、ソルビアッティも忘れてはいけないブランドです。取扱い店も非常に少ない希少なブランドで、こちらの質感も素晴らしいものがあります。

リネンで作ったスーツやジャケットはイメージしていただくほど涼しくはありませんが、涼し気に風流に見えるのがこの素材の良さであり、着用して気分の上がる洋服ではないでしょうか。

兵庫県姫路市で拘りの洋服をお仕立てしておりますので、気になられた事がございましたらお問い合わせいただけますと幸いでございます。