LIMONTA (リモンタ) のオーダーコート『あのラグジュアリーブランドも高い信頼の素材』
こんにちは、連日の晴れ模様で気持ちが良いですね。
寒がりの私からするともっと暖かくなってほしいですが、2月のどこかでまた寒くなるのでしょう。。。
私、鳥形は“シャツの下にインナー着ない教”に属しております。
今日ご来店いただいたお客様に『鳥形君、寒い冬の日でもシャツの下にインナー着ないの?』と聞かれましたが、「着ないです!」と即答。
ヒートテック等のインナーを着るのはニットの下くらいで、どんなに寒くてもシャツの下には着ない主義を貫きます。なぜ?と聞かれると困るのですが、一度着なくなってから着ることが逆に違和感になってきたというだけなのです(笑)
イタリア人も“シャツの下にインナー着ない教”の方ばかりなので、私の前世はイタリア人なのだと思います。
そんな小話はさておき (笑)
自分用のスプリングコートが仕上がってきましたのでご紹介させてください (買った服はすぐに着たい派)。
LIMONTA (リモンタ) のオーダーコート
コートはコートでもスプリングコート。その名の通り、冬のコートとは生地の薄さが変わってきます。代表的な素材でいうとギャバ (トレンチコート等の素材ですね)が有名ですが、今回はLIMONTA (リモンタ) のナイロン素材を使用した少しユニークなものをご紹介します。
LIMONTA (リモンタ)
リモンタは、1970年代のPRADA (プラダ) のアイコンともいえるナイロンバッグに採用されたことから一気に認知さたイタリアの会社。創業は1893年とたいへん歴史があります。もともとはタペストリーや、ジャカード織りの生地を得意としていましたが、家具などにも生地を供給するに伴いバリエーションが増えていきました。
あのプラダがバッグに採用したという信頼から、リモンタが注目をされ高い技術と幅広いラインナップの生地が世界中に広まっていきました。現在ではビジネスバッグを中心としてHERMES (エルメス) 、LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン) 、GUCCI (グッチ) もリモンタの素材を使用しています。
オーダーコートのスタイル
カジュアル素材であるナイロンを使用していながら高いテーラリング技術を駆使して作られたオーダーコート。着丈103cmで身幅もしっかりと取ったクラシックスタイルを意識しています。
ゆとりを持たせるといっても、当然オーダーなので鎌位置(脇下部分)を合わせて、動かしやすいようパターンを作っています (アームホールが大きな服は手をあげると袖丈が短くなります)。
どうでしょうか?マットな質感がとても格好良いです。
オーダーコートのこだわりポイント
こだわりポイントが幾つもあります。コート全体に施されたダブルのAMFステッチ。通常こういったスプリングコートはミシンステッチが一般的なのですが、より男性的な雰囲気にするため変更しました。一番目立つ襟穴はハンドのボタンホールです (マシンではできない、少しふくらみが最高です)。
裏の見返しを大きくとった大見返しというディティールで、形どるために必要な芯地は、接着芯というアイロンで付けるタイプでなく毛芯を八刺しで表地に縫い付けています (ナイロンに八刺しするの大変だったのではないかと思います笑、職人に感謝)。
春に着用するのが楽しみです。
実はカラーバリエーションがあります
私が使用したのはカーキで、他にも紺、ブルー、ベージュ、黒 (画像無し) があります。コートだけでなく、カジュアルなセットアップとして着れるスーツもお作りできます。
私がセレクトショップ時代に取り扱っていた、ニールバレット (元プラダデザイナー) というブランドもナイロンスーツを作っていて、昔からのお客様からもああいうイメージで作れる?という問い合わせがあったので、早速ご連絡してみようと思います。
スプリングコートが気になられた方、ナイロンスーツをお作りされたい方はお問い合わせいただけますと幸いです。
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