新入荷情報 - 【M社のセレクトバンチ】 “Ermenegildo Zegna・Loro Piana・MARLING & EVANS” ～イタリア&英国のスーツ、ジャケットコレクション～

2025.08.09【M社のセレクトバンチ】 “Ermenegildo Zegna・Loro Piana・MARLING & EVANS” ～イタリア&英国のスーツ、ジャケットコレクション～

8月に入り、店内にも秋冬物の新作生地バンチが続々と揃い始めました。今回ご紹介するのは、生地商M社がセレクトしたイタリアと英国の名門ブランドを収録した特別な一冊です。

ビジネスユースにふさわしい端正なスーツ地から、週末の装いを格上げするジャケット地まで、選び抜かれたコレクション。収録されたブランドは“Ermenegildo Zegna (エルメネジルド・ゼニア”、“Loro Piana (ロロ・ピアーナ)”、そして今回初収録となる “MARLING & EVANS (マーリン&エヴァンス)”です。

それぞれのブランドが持つ背景や、今回収録された生地の魅力を掘り下げてご紹介いたします。

Ermenegildo Zegna (エルメネジルド ゼニア)

イタリアはもちろんのこと、全ての生地ブランドのなかで最も知名度が高いといえるゼニア。自社一貫生産による徹底した品質管理と、時代性、リアルクローズな提案力で知られています。

今回のバンチで中心となるのは 「ELECTA (エレクタ)」シリーズ。店主もゼニアのなかで一番好きなシリーズで、目付295gというやや太番手のスーツ地コレクションです。一般的なゼニアのスーツ地は260g前後が多いです。毛羽立ちも少ないので、夏以外の3シーズンで着用いただけるクオリティです。

さらに、クリアカット仕上げによる上品な光沢があり、見た目はエレガントながら手に取ればしっかりとした質感。色柄は、ダークトーンの無地、シャドーストライプ、そして明度差の少ないチェックと、あくまでもビジネスシーンを意識した構成です。派手さやゼニアらしいトロっとした雰囲気はありませんが、仕立て上がった際の“着る人の品格”を自然に高める、それがELECTAの真骨頂です。

Loro Piana (ロロピアーナ)

同じくイタリアビエラ地方を代表するロロ・ピアーナは、美しくラグジュアリーな生地を得意とする名門です。柔らかくしなやかなタッチ、そして色彩の美しさが特徴で、エグゼクティブのワードローブに欠かせない存在です。今回のバンチには、2つの魅力的なシリーズが収録されています。

まずは365シリーズ。Super130’sの原毛を使用し、秋冬仕様で目付は260g (春夏は240gが多いです) 。軽やかで柔らかな風合いで夏よりの3シーズン生地です。色柄はダークグレーやネイビーを中心に、細かなストライプや繊細なチェックなど、静かな主張が感じられるものばかり。

そしてもう一つがSilk Air (シルクエアー) 。ウール86%、シルク10%、カシミヤ4%の三者混ジャケット地で、その肌触りはまさに格別。指先に吸い付くような滑らかさと、シルク由来のなめらかな光沢、そしてカシミヤの柔らかい雰囲気で調和しています。色柄は、深みのあるオレンジやブルー、柔らかなチェックなど、お洒落なイメージを持たせつつ、さっと羽織れるジャケットにお勧めの素材です。

MARLING & EVANS (マーリン&エヴァンス)

そして今回から初めて収録されたのが、英国の老舗マーリン&エヴァンス。1782年創業という長い歴史を持ち、英国伝統と質実剛健な物作りで知られるブランドです。収録されているのは、目付400gの本格的なフランネル。現代では軽量化が進む中、この重さは英国服地らしい堂々とした存在感を放ちます。

柄は、カントリーの薫り漂うガンクラブチェック、深い色合いのブラックウォッチ、そしてチョークストライプなど、クラシックな英国柄が中心。英国を意識した存在感のあるスーツや、コート感覚でも羽織れるジャケットにもよろしいかと思います。

いかがでしたでしょうか。今回のM社セレクトバンチは、イタリアと英国という2つのスタイルの美点を一度に楽しめる内容のものとなっております。

まだまだ暑い日が続きますが、秋、冬と確実に季節は進んでまいります。新たな装いをお考えの際には、生地の在庫切れがでる前に一度チェックしていただけますと幸いです。