【競合比較】LUIGI COLOMBO (ルイージ・コロンボ) のカシミヤはコスパが良いって本当?

男女問わずお洒落が好きな方にとって、カシミヤのコートと聞けば一度は袖を通してみたいアイテムではないでしょうか。
コートという面積の大きなアイテムで、カシミヤという希少価値の高い高級素材を使う事は贅沢の極み。そんなカシミヤにおける実力派ブランド、LUIGI COLOMBO (ルイージ・コロンボ) について深堀りしつつ、ご紹介をしていきます。
LUIGI COLOMBO (ルイージ・コロンボ)
ルイージ・コロンボなんて、某マリオの弟なのか、某名探偵のような名前が付けられておりますが、イタリアを中心に海外で非常に評価の高いブランドで、特にカシミヤ生地には定評があります。
カシミヤでの知名度でいうならばジョンストンズやロロピアーナが有名ですが、実力のあるメーカーでいうならマーロ、アニオナ、そしてコロンボと並びます。どこのブランドも非常に高い品質を持っていて、どれを選ぶかは風合いの好みによるところがありますが、ヨーロッパにおけるカシミヤの生産量はコロンボがナンバー1を誇ります。
生産量が多いという事は、スケールメリットを活かせる事でもあり、コストパフォーマンスが高くなるのは自明の理であります。
コスパといっても、高いレベルでのお話
とはいえ、“コストパフォーマンス”という言葉を使うとどうしてもチープに聞こえるのは私だけではないはず。コスパが良い物は、突き抜けていない物が多いように感じますが、、、コロンボはご安心ください。
コロンボは決して安いブランドではなく、“高いレベルにおいて”という意味で優れたコストパフォーマンスを発揮するという話です。
そもそもカシミヤについて、生産量と流通量が合っていないという不思議な素材です。
生産量よりも流通量はなんと3~4倍多いといわれていて、要は偽物が多いという事です。
少し古い話でいうと、2007年にユナイテッドアローズがカシミヤ1%しか入っていないのに、カシミヤ70%として販売していた事もありました (悪意があったわけではなく、行政処分のみでしたが) 。
少し脱線しますが、そもそも論、ストレッチ系等よほど分かりやすい素材でないと、1%程度混ぜたからと風合いに変化はありません。ただカシミヤ混という表記がしたいだけの素材なので、品質表示をみてご注意していただければ思います。
カシミヤに偽物が多い素材の理由は、希少価値と人気が高いからです。原毛はほぼ中国製で、高山に住むカシミヤヤギから採ることができます。ヤギ一頭からは200g程度しか採取できず、コートを仕立てようものなら20~30頭のカシミヤが必要になっていきます。
また品質によって名称が違い、ホワイトカシミヤ、ブラウンカシミヤ、グレーカシミヤと3つの等級に分けられます。ただでさえ希少なのにホワイトカシミヤとなるとさらに高級になっていきます。
コロンボは最高級のホワイトカシミヤを厳選して使用した品質の高いカシミヤ生地が認められていて、世界の名だたるブランド、エルメスやキートン、ブリオーニに生地を卸しています。卸先を聞くとコロンボの信頼性をより実感していただけると思います。
当店はコロンボを始め、良いカシミヤを揃えました
ウロコが見えるイタリアらしい艶感のあるカシミヤです。黒や紺といったベーシックな色だけでなく、豊かな色合い、風合いのコロンボのラインナップ。艶感と色気が香ってくる高級感とデザイン性の高いカシミヤです。
もう少しコストを抑えたいという方にTessile Risaliti
Tessile Risaliti (テッシーレ・リサリーティ) もイタリアの紡績メーカーであり、価格面においてコロンボよりも優位性があります。ジョンストンズに似たさらっとした質感が特徴です。
英国のクラシカルなカシミヤならHARRISONS
HARRISONS (ハリソンズ) のカシミヤは、先述2つのものと趣が変わり、とろけるような質感というよりも生地自体のコシと厚みがある素材です。艶っぽさという点においてはイタリアのカシミヤには勝てませんが、10年、20年と長い年月を超えて活躍するカシミヤとはこういう素材なのかと改めて感じるクラシックなカシミヤです。
いかがでしたでしょうか。高いレベルでのコストパフォーマンスに優れたコロンボを始め、テッシーレ・リサリーティやハリソンズという別々の質感のあるカシミヤをご紹介させていただきました。
良い物だからこそ、大切に愛用していただきたいお品になります。兵庫県で良い仕立てのカシミヤオーダーコートをお求めの方は是非一度お問い合わせいただけますと幸いです。
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