新入荷情報 - 【Holland & Sherryとは?】ホーランド＆シェリーの魅力とEGRETおすすめ5選を紹介。～クラシックとモダンの融合～

2025.07.15【Holland & Sherryとは?】ホーランド＆シェリーの魅力とEGRETおすすめ5選を紹介。～クラシックとモダンの融合～

“Holland & Sherry (ホーランド・シェリー) ”は、1836年に英国ロンドンで創業した世界屈指の老舗テキスタイル商社 (マーチャント) です。英国王室やサヴィル・ロウの名門テーラーをはじめ、世界中の一流ビスポークテーラーに最高品質の生地を提供し続けています。

今回のブログでは、ホーランド・シェリーの歴史・魅力・主要コレクションを解説していきます。オーダースーツをご検討の方、生地選びにこだわりたい方にとって、読み応えのある内容をお送りしていきます。

Holland & Sherryの歴史：1836年創業、英国テキスタイルの象徴

ホーランド・シェリーは、スティーブン・ジョージ・ホーランドとフレデリック・シェリーによって1836年にロンドン・オールドボンドストリートに設立されました。当初からウールとシルクを中心とした最高級生地を扱い、瞬く間にロンドン中のテーラーから注目を集めます。

その後、毛織物商社の中心地、ゴールデン・スクエアへ移転し、1900年にはニューヨークにもオフィスを開設。世界各地の一流テーラーへと販路を広げていきました。

現在の本社はロンドン・サヴィル・ロウ。一方で、スコットランド・ピーブルズには運営本部と配送拠点があり、生産や物流の要を担っています。ホーランド・シェリーの生地は、世界40カ国以上に展開され、信頼あるテーラーに供給されています。

Holland & Sherryの生地について

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スーツ生地の最高峰とも呼ばれるホーランド・シェリー。年間3000パターンを超える豊富なコレクションは、春夏・秋冬を問わず、各国のトップテーラーに選ばれ続けています。

また、インテリアファブリック業界にも進出しており、1998年にはインテリア部門を設立。英国の伝統的技術を背景に、高級ホテルや邸宅の室内装飾用生地としても愛用されているそうです。

2～3年毎のリニューアル、新作を発表しており、幅広いコレクションがあるなか主要コレクションとしては下記のようなものがあります。

CRISPAIRE (クリスペア) ：春夏向けスーツで世界的ベストセラー。通気性とシャリ感が魅力。

INTERCITY (インターシティ) ：370gのクラシックな英国調ウーステッド。

その他、 世界最上級の希少獣毛と呼ばれるVicuña (ビキューナ) や、Super 170'sの高級サクソンメリノウールを使ったGostwyck Trilogy (ゴストウィック・トリロジー) など高級コレクションとして展開されています。ホーランド＆シェリーのビキューナでスーツを作るとなると、ベンツのE～Sクラスくらいの価格になりそうです...当然EGRETでは価格以上のバリューが出せないため取扱いできません 笑 。

Holland & Sherryのこだわり

製造のこだわりとして、マーチャントという商社という立ち位置のものづくりをおこないながらも、英国には自社工場もあり織元 (ミル) としての側面もあります。これにより幅広い生地の展開と、紡績から仕上げまで一貫したものづくりを共存させています。また、ドブクロス織機という希少な低速織機を保有し、1日にわずか40メートルしか織れない生地も展開されています。

その他、再生可能エネルギーの自家発電、水質管理、繊維廃棄物の再利用など、環境負荷を最小限に抑えたサステナブルな生産体制も取り組まれています。

これらのこだわりが評価され (もちろん生地が良いのは前提として) 、王族やVIPも愛用し、英国国立歌劇場の舞台衣装で使われていたり、映画『ミッション・インポッシブル』『ムーラン・ルージュ』などで衣装として使用されています。

また、世界で初めてバンチブック (見本帳) による販売方式を確立したのもホーランド・シェリーです。現在ではスタンダードなこのスタイルを確立させた革新性にも目を見張るがありますね。

EGRETがお勧めするHolland & Sherry

ホーランド・シェリーとして巷で紹介されることが多いのは、Super●●'sの高番手糸を使ったライトウェイトの生地です。今年の7月段階でもフランスで40度を超える猛暑となっており、それに合わせて生地も薄くなっていくのは当然の流れです。

とはいえ、クラシックさ正統派なスーツにはハリやコシは大切な要素ですので、気温が落ち着いてくる季節にご着用されるスーツとして300g～420gに絞ってEGRETでは展開してまいります。仕立て映えのするクラシックなシリーズに是非ご注目ください。

INTERCITY (インターシティ) の特徴

ビジネスシーンに特化して設計されたインターシティ。ホーランド・シェリー自身が最もクラシックなスーツ生地のひとつとして考えているシリーズです。伝統的な英国スタイルと重厚感があり、60番手縦横双糸で織られた目付340g。これによりテーラリングに欠かせないボリュームと厚みが加えられ、耐久性と美しいドレープを生みます。グレンチェック、シャークスキン、バーズアイ、ヘリンボーンなど、伝統的な織りのなかに、現代的 (モダン) な要素のある配色がなされているのはホーランド・シェリーらしいデザインではないでしょうか。

店主はそういった部分にも惹かれミディアムグレーにサンドベージュのストライプが入った生地を用いて、自分用に三つ揃いを製作中です。

INTERCITY 全コレクション

BESPOKE #31 (ビスポーク31) の特徴

歴史のあるテーラーが軒を連ねるサヴィル・ロウ31番地にちなんだこのコレクションは、英国のビスポーク文化を体現する意匠と質感が魅力です。310gのミディアムウェイト生地は通年で活躍し、ピンストライプ、チョークストライプ、ヘリンボーン、バーズアイ、シャークスキン、グレンチェックなど、時代を超えたデザインを収録しています。全て英国で縦緯双糸で織られ、強度と安定性を兼ね備えたバランスの良い仕上がりです。ホーランド・シェリーはよく“シティスーツ”と呼び、クラシックさだけでなく現代性へのアプローチも欠かしません。それがブラウンやモスグリーンといったラインナップが加わっていることの意味だと考えています。

BESPOKE #31 全コレクション

CAPE HORN (ケープホーン)

パタゴニアの最南端に位置するケープホーンは、世界最古かつ最も繁忙で有名な世界貿易ルートのひとつであり、このコレクションの名前の由来となった地域です。この地域は厳格な生態系保護ガイドラインによって管理されており、地元の環境の支援と保全が確保されています。ここからも分かるように、ホーランド・シェリーのサプライチェーン全体が透明かつ持続可能なものだと表しています。このエクスクルーシブなコレクションは、ホーランド・シェリーで長年定着しており、ラグジュアリーさを求めるテーラーからの信頼が厚いです。

64番手双糸で織られた目付340gのバランスの取れたクオリティで、1%のカシミヤブレンドにより触り心地を向上させています。

CAPE HORN 全コレクション

CITY OF LONDON (シティ・オブ・ロンドン)

ヴィンテージスーティングと題したシティ・オブ・ロンドンは、ビジネスユースに設計され、高品質なメリノウールを36番手縦緯双糸にして織られたタイムレスなコレクションです。目付は420gと現代ではかなり希少な分厚さを感じさせ、ボリュームのある質感と、耐久性、美しいドレープを実現させました。クラシックなデザインのなかに驚くような織りのバリエーションがあります。秋冬に着用される誠実さや格式を印象付けたいビジネススタイルに最適です。

CITY OF LONDON 全コレクション

CRISPAIRE (クリスパイル)

クリスパイルは30年以上前に初めて登場し、以降高い支持を集めているコレクションです。現代の強撚糸や機能性生地が普及する以前に、出張用、旅行用に開発された最初のクオリティと言われています。太番手に伝統的な平織り構造 (マットウーステッド・斜子織り) 、未加工の手触りながら耐久性やシワの回復力にも優れています。

職人からの縫いやすさ、アイロンのかけやすさに定評があり、ホーランド・シェリーのコアとなるシリーズです。目付280～310gの中肉生地ながら明るいトーンのカラーリングで清涼感あるスーツとしてお勧めのクオリティです。

CRISPAIRE 全コレクション

いかがでしたでしょうか。1836年の創業から、世界中のテーラーや紳士たちに愛されてきたHolland & Sherry (ホーランド＆シェリー) 。その中でも、目付300gを超えるクラシックな生地シリーズは、まさに“クラシックな装い”を知る方のための素晴らしい選択肢だと考えています。

EGRETでは、そうした生地の魅力を最大限に引き出すため、体型補正を含めた型紙設計と丁寧な縫製で、着る人の印象をより良いものにすることを何より大切にしています。

もちろん、ビキューナのような“超”高級素材は扱っておりませんが、生地・技術・提案力の掛け合わせで、価格以上の価値を感じていただける一着をご提案できればと思います。

時代に流されない、こだわりのスーツをお考えの際には是非一度お問い合わせ頂けますと幸いです。まずは、お気軽にご相談ください。