夏のシアサッカーはコットン？ or ウール？それぞれの特徴とメリットについて。

2022.04.09夏のシアサッカーはコットン？ or ウール？それぞれの特徴とメリットについて。

シアサッカーといえば、気温が高くなってくると必ずといって見かける春夏素材。

特徴は凸凹とした生地感で、肌への接地面が少ない事から汗をかいてもべた付かず、熱もこもりにくく清涼感があります。また、最初からシワが入っているので、アイロンをかける必要が少なく、ゆるみのある経糸によりストレッチ素材を加えなくても若干の伸縮性がでて着心地の良い素材となります。

どの色味を選んでもカジュアルな見え方になる為、がっちりビジネスというよりは、ジャケパンが許されるような少し砕けたシーンからプライベートでのジャケットやセットアップ、シャツ等にお使いいただける素材です。

このシアサッカーは、綿や麻といった使用している繊維の事ではなく、前述の通りあくまで“織り方”の話。2種類の経糸 (キチンと張った糸・ゆるませた糸) を交互に配置して織り上げる事で、収縮度に違いが生まれ凸凹とした生地になっていきます。

織り方の話なので、使用する素材によって風合いが変わってくるのもシアサッカーの面白い所。本日のブログではシアサッカーに使われる2種類の素材について解説をしていきます。

シアサッカーに使用する素材　コットン & ウール

今までの多くのシアサッカーはコットンで作られた物が占めていましたが、最近になりウールを使ったシアサッカーも増えてきました。

夏のシアサッカーをオーダーで

青のストライプの方がコットンで作られ、ベージュのストライプはウールで作られています。

画像では伝わりにくいのですが、コットンの方がハリがあり固い印象があります。対してウールの方はソフトでしなやかです。

どちらの素材を選ぶか？はどういう洋服を作りたいか？によります。

綺麗な洋服づくりを目指すのであれば、しなやかなウールの方が使い勝手が良いですし、より砕けたカジュアルな洋服にしたければコットンに軍配が上がります。

機能性面で、夏に着るなら涼しく快適な方が良いですが、涼しさの捉え方によってどちらも一長一短があります。コットンの方が強度が強いため、目付と言われる生地の重さ (重さ≒厚さ) を小さくして織り上げても問題が起こりにくいです。コットンであれば目付120gでパンツを作っても大丈夫でしょうが、ウールだとこの目付は破れが起こる場合があります。同じ織り方であれば、薄い生地の方が涼しく感じやすいのは間違いありません。

しかし、ウールはコットンの2倍以上の吸水性を持っているのに加えて、繊維の内側に水分を吸収しようとする働きがある為、汗をかいてもベタ付きが少なく、また防臭効果を持っているのもウールの特徴です。アイテムにもよりますが、汗をよくかく方はウールの方が良いかもしれません。

扱いのしやすさでいうと、コットンの方が繊維として強いのでお洗濯やケアがしやすく、価格もウールよりも低くなる傾向があります。特徴を捉えて、お客様が作りたい洋服に合わせて、お選びいただくのが今回の結論です。

最後に、2022年春夏シーズンのシアサッカー素材を一部ですが、コットンとウールに分けてご紹介いたします。これ以外にも夏に快適に過ごしていただけるような、季節感のある素材を取り揃えておりますので、夏に向けてこだわった洋服をお探しの方は是非一度お問い合わせいただけますと幸いです。