TAYLOR & LODGE(テーラーロッジ)英国最高のミルといえる生地ブランド
ミル、、、と聞くと何を思い浮かべますか?
コーヒーミル?筋トレしている人が食べるオートミール?ミルキーはママの味?
ミルキーって疲れているときに食べるとあの甘ったるさで疲れが取れる気がしますよね。寝る前に食べると虫歯になるので、ちゃんと歯磨きしましょう!
とまあ、本日の話はそんな飴ちゃんの話でなく
生地の話です。
生地のブランドはミルとマーチャントに分けることができます。ミルとは織元のことで自社工場で生地を織っているブランドです。対してマーチャントは商社のことで自社工場を持たない(または共有している)ブランドを指します。
それぞれに一長一短があり、どちらが完全に優れているというものでもありません。最近ではミルと呼ばれるブランドも外注して生地を作ることもありますしね。
加えて、イタリアのミルと英国のミルとではややポジションが違い、イタリアのミルは紡績から仕上げまでの全工程をおこないますが、英国のミルはあくまで”織り”に特化しています。そんな特化型の英国ミルで最も有名な生地ブランドが、
TAYLOR & LODGE(テーラーロッジ)です。
TAYLOR & LODGE
1883年創業のTAYLOR & LODGE(テーラーロッジ)は、1966年に英国クイーンズアワードを受賞してからというもの英国最高といわれる生地を作り続けています。2004年より紡績から仕上げまでおこなうことができるBULMER & LUMB(バルマー&ラム)グループ傘下となり、さらに高い品質を維持することに成功しました。
テーラー&ロッジの魅力は、しなやかな風合いとその奥にあるコシです。生地をつまんでいただけると英国らしからぬソフトな風合いを感じることができますが、同時に指をはじくようなコシも感じることができます。この特徴によりスーツに仕上げた時の丸さと立体感を作り上げることができ、俗にいう”仕立て映え”をする生地と呼ばれるのです。
今回の仕入れに協力してくれた生地屋さん曰く、テーラー&ロッジはここ1年で●●●になりますよ、、、とのこと。気になりますよね、、、店舗で直接聞いてください(笑)
意地の悪い私ですが、ここからは春夏のテーラー&ロッジ入荷生地全種類ご紹介していきます。今回のものは大きく4つのクオリティに分けることができます。
・Wool 100% 目付280g
・Wool(ラムズゴールデンベール) 70% Mohair 30% 目付260g
・Summer Kid Mohair 60% Wool 40%(Super120's) 目付230g
・Wool 100 目付310g
それでは一つ一つご紹介していきます。
Wool 100% 目付280g
オーソドックスな目付280gの生地で、グレンチェックが一番最初にくるのが英国らしいです。英国伝統的な生地が並ぶので悪く言えば地味、、、だがそれがいいのです。クラシカルだからこそ品質の良さが際立ちます。変わり種としては、最後のブラウンの生地でしょうか。くつろいだ雰囲気のカジュアルスーツができそうです。
Wool(ラムズゴールデンベール) 70% Mohair 30% 目付260g
このクオリティは1種類、黒のシャドーストライプのみ。特筆すべきはラムズゴールデンベールという世界最高の糸を70%も使用している点です。加えてモヘアを加えることでシャリ感のある春夏生地に仕上げています。
Summer Kid Mohair 60% Wool 40%(Super120's) 目付230g
レザーもそうですが、モヘアも子羊のものになることで繊維がきめ細かくなり上質になります。そんなキッドモヘアを60%使用し、ハリと弾力がましたのがこちらのクオリティ。モヘア特有のメリハリの効いた光沢感も特徴です。
Wool 100 目付310g
最後がこちら310gと本バンチ(生地見本)で一番重量のある生地。最近、私個人的な話なのですが目付の重いものに惹かれる傾向がありまして、、、非常に惹かれております。310gなので特別重いわけではありませんが、テーラー&ロッジのものは存在感がすごい。ラペルが綺麗に返って綺麗だろうなあ、、、と垂涎ものです。
今、テーラー&ロッジと同じ英国ブランド、スミスウールンズでお仕立て中なのでそれが出来上がってから考えようと思います。またクローゼットが狭くなりそう、、、(笑)
いかがでしたでしょうか。英国ミル最高といえるブランドTAYLOR & LODGE(テーラーロッジ)。是非店頭でお確かめください。そして一緒に悩みましょう(笑)
新入荷情報の関連記事
- 新入荷情報
【姫路でオーダーパンツ】ホワイトデニム生地でスラックスをお作りいただけます
姫路のスーツ屋、EGRETの鳥形です。 突然ですが、皆様は雑誌を読まれますか? SNSやホームページの台頭により、雑誌の売り上げが下がっているというのをどこかの記事で読みました。スマホを触れば気軽に情報を得られる時代ですが、雑誌には“専門性”という強みがあるように感じます。 ...
- 新入荷情報
レザーの黒ダイヤと称される姫路黒桟革 (ひめじくろざんがわ) のオーダーシューズ
姫路のオーダースーツ店EGRETの鳥形です。 兵庫県姫路市やたつの市に代表される播磨地区は、日本を代表する革の名産地です。 姫路市花田町には新喜皮革といって、世界に数社しか存在しないコードバン (競走馬のお尻の革) を扱うメーカーがあったり、たつの市は皮革産業全国70%シェアだっ...
- 新入荷情報
カプリシャツをご存じ?姫路市で数千種類の生地から作るオーダーシャツ
カプリシャツ この名前、聞いたことがありますか? 写真を見るとどこかで、、、なんて方もいるのではないでしょうか。前開きが身頃の途中でとまり、襟が左右に大きく開いたデザインのシャツを指します。 名前の由来はイタリアのリゾート地である“カプリ島”での休日着をイメージして作られたことか...
- 新入荷情報
【REDAアクティブ】綿ではない、メリノウールのオーダーシャツ
シャツの素材と言えば、コットンやリネン (麻) を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? 形態安定のポリエステルを使ったシャツも存在しますが、当店はドレスシャツであればコットンやリネン以外使用することは稀です。今後技術革新が進めば話は変ってくると思いますが、今のところシャツを...
- 新入荷情報
【麻シャツ】オールシーズン用と勧められるシャツから一歩先へ
夏の代表的な素材といえば、麻 (リネン) 。 夏の洋服にリネンが登場することも多く、洋服の品質表示などを見てもジャケットやトップスに混織 (こんしょく) されることが度々あります。 『リネンが混織されることで吸水性や発散性が増して、夏でも涼しくて快適』 、、、なんて言うつもりはあ...
- 新入荷情報
ゼニアのお買い得生地のご紹介「トロフェオ」「15ミルミル」
こんにちは、姫路のオーダースーツ店 EGRETの鳥形です。 昨日は店舗をお休みして、EGRETのハイグレードラインのスーツを縫ってくれている縫製工場にお邪魔してきました。コロナ禍ですし、行くかどうか迷っていたのですがしっかりと感染対策もされているとのことでしたので、食事等を控え対...