【2021年新作】BIELLESI(ビエレッシ)ジャージー&スーパーストレッチコレクション
イタリアは世界中で最も素晴らしい生地を生産している国の一つです。
イタリア・ビエラ地方は良い生地を作るために不可欠な綺麗な水が流れ、数多くのブランドの工場が存在します。そのうちの一つが本日紹介するBIELLESI(ビエレッシ)。
日本の商社企画で、日本の風土にあったクオリティでイタリア製というユニークな立ち位置が特徴です。本日ご紹介する新作コレクションも人気が出そうなジャージーとストレッチがテーマになっています。
Jersey & Super Stretch
普段、ビエレッシのコレクションバンチ(生地サンプル帳)のカバーは朱色なのですが、今回は特殊素材ということもあり綺麗なイエローで差別化されています。
表紙をめくるといきなりインパクトのあるこの柄。グレンチェックに水色のオーバーチェック、ペンキのようなデザインを重ねた無二のプリントが施されています。バンチの一番最初の生地は通常バンチを代表する物、所謂お勧めの生地を並べるので、攻めたビエレッシのコレクションといえます。
この生地はフランネルのような質感ですが、実はこれはニットでダブルフェイスという表裏2枚の生地を張り合わせて作られています。
ダブルフェイスのメリットとしては裏側も表の生地が使われるため、裏側も肌触り良く作ることができること。表1枚だと強度が足りない素材の場合にもダブルフェイスという技法は使われます。
織り物ではなく、編み物なので当然伸縮性も高く、ポリアミド(ナイロン)11%配合することにより強度も高くなります。こういった素材が無地含め12種類ならびます。
続いてはウール54%、ヴィスコース43%、エラスタン3%の織り地。ビスコースはレーションの一種で、シルクを目標に作られた化学繊維です。なのでビスコースを混ぜるとシルク似たしなやかさと光沢を得やすくなります。エラスタンはポリウレタンのことでストレッチ性を持たせることができます。
このように素材表記を見ると、その素材の特性がある程度イメージすることができます。
こちらはやや甘めに編んだニット素材。目付497gとしっかりしているので、ニットとはいえジャケット等に使用しても構築的なシルエットが作りやすそうです。
ここからは”デニム”のコレクション(厳密にいうとデニムとは経糸インディゴ糸、横糸白糸の綾織りで糸も太くないといけないので、薄手素材のものや黑糸のものはデニムではありませんがここでは割愛します笑)。
7オンス(目付236g)のシルク混のものから、12オンスのものまでの岡山産デニムが並びます。
最後にLARUSMIANI(ラルスミアニ)というイタリア製服地ブランドのコットンツイルも収録されています。エラスタン2%混でストレッチが効きながらクリーンな印象の素材です。
いかがでしたでしょうか。王道のクラシックからは外れる生地シリーズではありますが、カジュアル使いのスポーティーな素材としてお勧めの素材です。
(※ポリウレタン混の素材に関して、長年の着用やクリーニングにより劣化してしまう場合があります。詳しくは店舗にてご相談ください。)
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