VINTAGE FOX(ヴィンテージフォックス)~古いから新しい~
本日は英国を代表するミル、FOX BROTHERS(フォックスブラザーズ)の新バンチから、VINTAGE FOX(ヴィンテージフォックス)をご紹介していきます。ちなみにミルとは自社工場を持っている生地ブランドのことで、一貫したモノづくりができるのが特徴です。逆に自社工場をもっていないブランドはマーチャント(商社)と呼ばれます。
まず、フォックスブラザーズについての説明はこちらをご覧ください。
https://egret-suit.com/cloths/foxbrothers
説明にもあるように、フランネルといえばフォックスブラザーズといわれるくらい老舗のブランドで、多くの有名テーラーからの信頼も厚く、私も大好きな生地ブランドの一つです。そのフォックスブラザーズから過去のコレクションから復刻して登場したのがVINTAGE FOX(ヴィンテージフォックス)。
VINTAGE FOX
フォックスブラザーズを始めとする有力なミルって、アーカイブ室といって過去リリースした生地をストックしておく場所があります。イタリアのヴィターレ バルベリス カノニコ(VBC)も同様にアーカイブ室を持っていたりします。
このアーカイブ室は、代表やテキスタイルデザイナーが次の生地を生産するときにどんな生地にするかの参考にするときに使われます。アーカイブを辿ることでそのブランドのことを深く理解できます。
多くの方が言われていることですが、現代におけるデザインって0から1を生み出すというよりは、AとBを掛け合わせて別のもの(別の見え方、使われ方をするもの)を生み出すことだと思っています。なので、このアーカイブ室ってブランドにとってめちゃくちゃ重要。そのブランドそのものとも言い換えられますね!
そして、本日紹介するヴィンテージフォックスは1940年代のフランネルのコレクションから抜粋され復刻しています。まったく同じ原毛は手に入らないので再現という表現が正しいのかもしれませんが、当時の生地を体感していただけるとCEOのダグラスコルドー氏が自信を持ったコレクションになっています。
このグレンチェックがヴィンテージフォックスのトップバッター。
バンチに一番最初に収録されている生地って、そのコレクションを集約したものが選ばれます。
私はこの生地を見たとき衝撃をうけました!
80年前の1940年のイメージって、もっと地味な印象がありませんか?それがブラウンと白と青がミックスされていて全然古くない。むしろ新しささえ感じさせます。
ダグラスコルドー曰く、現代のスーツスタイルはネイビーやグレーばかりでつまらなく感じることがある。このコレクションは全てメリノウールでできていて、チェスナットブラウンやベージュなどクラシックでありながら愉しいものに仕上がったとのこと。
織りネームも当時を復刻していて、温故知新なコレクションがこのヴィンテージフォックスです。
目付300g代の使いやすい生地から、560gのがっちりしたものまでバリエーション豊かで秋冬の強力な生地ブックであること間違いなしの素晴らしいものです。ぜひ秋冬はフォックスブラザーズのヴィンテージフォックスにご注目ください。すべての生地をまとめましたのでお気に入りの一枚を見つけてみてください。
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