お客様の写真 - 【N様のご依頼】英国製4PLYのオーダースーツ “MARLING ＆ EVANS (マーリンアンドエヴァンス)”

2024.12.11【N様のご依頼】英国製4PLYのオーダースーツ “MARLING ＆ EVANS (マーリンアンドエヴァンス)”

オーダースーツを初めて体験される際に、多くの方が悩まれるのは生地選びではないでしょうか。様々な生地が揃う中で、事前知識がないまま生地を見ると、イタリア製の美しい発色や艶感に魅了される方が多いように思います。一方、英国製の生地はやや地味な色合いや固い肌触りが特徴的で、そのため敬遠されることもあります。

これは生地の優劣というよりも、向き不向きがあることを考えることが大切で、お好みや用途に応じて最適な生地を選ぶことが重要です。英国製生地の魅力は、ハリとコシのある質感による仕立てやすさにあります。実際に、イタリア製生地を好んでいた方が、英国製生地で仕立ててからその良さに気づき、英国製を選ぶようになったという事例も少なくありません（もちろん逆の場合もあります）。

MARLING ＆ EVANS “4PLY”

今回ご紹介するのはN様のスーツ。カーキ系のお色味でスーツをお仕立てされたいとのご要望でご来店いただきました。カーキやグリーン系の色味でも、多くの選択肢がございます。その中からじっくりとご覧いただき、最終的に選ばれたのが、テーブル後方のトルソーに着せているこちらの生地です。

選ばれたのは、英国“MARLING & EVANS”（マーリンアンドエヴァンス）の注目シリーズ“4PLY”です。通常、イタリア製の生地は経糸2本、緯糸1本で織られることが多いのに対し、英国製では経糸と緯糸のどちらも2本使いの縦横双糸が一般的です。そして、この“4PLY”はさらに多い4本の糸を撚り合わせて織り上げた特別な生地。例えばシャツ生地でも、50番手単糸より100番手双糸で織られた方がしっかりとした質感になるように、4本の糸を使用することで非常に堅牢な仕上がりになります。

実際にご着用していただき、色合い、質感共に気に入っていただけご依頼いただきました。

完成したスーツは、ちょっとやそっとでは傷まない、ヘビーデューティーな仕上がりとなりました。ステッチ幅を広めにとり、スポーティな生地の雰囲気に合わせたデザインに仕上げています。また、写真では見えませんが、クラシカルな三つ揃いでお仕立てしています。N様には大変気に入っていただき、格好良く着こなしていただけました。

N様、この度はEGRETをご利用いただき、誠にありがとうございました。今後、体型の変化や気になる点などがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。引き続き、よろしくお願いいたします。